Serial Fiction / 10 Episodes
LIFE
AIは、正しく動いている。
それでも、人間の側に何かが残る。
これは、AIが健康、仕事、恋愛、教育、介護、行政、記憶の各場面で「正しく」作動する社会を描いた、全10話の連作短編小説です。
01
第一話 異常なし
異常がないはずの身体だけが、仕事の前で先に反応する。
02
第二話 未経験者
経験を求める社会で、まだ何者でもない若者が入口を探す。
03
第三話 月額の恋人
介護の夜、月額で記憶される会話が生活の一部になる。
04
第四話 存在しない少女
存在しない少女の死を、人は本当に悲しむことができる。
05
第五話 入口の仕事
判断しなくていい仕事の入口で、若者は自分の声を失っていく。
06
第六話 最適な進路
十三歳の将来は、安定性と失敗確率で静かに並べ替えられる。
07
第七話 成功者の部屋
残される創業者の声と、老いていく本人のあいだに距離が生まれる。
08
第八話 古い掲示板
二十年前の書き込みに、本人ではない声が返信する。
09
第九話 正常な仕事
正しい事業が成功するほど、測れない違和感だけが残る。
10
最終話 観測者
観測し続けた人間の最後に、記録されないものが残る。
About this work
LIFEは、短編10本の集合ではなく、ひとつの連作として設計された読書体験です。各話は独立して読めますが、健康、仕事、恋愛、教育、介護、行政、記憶という異なる場面を通じて、同じ問いへ静かに戻っていきます。
Reading notes
01
正しさの余白
各話では、AIや制度が間違えるのではなく、正しく動くことで人間の違和感が浮かび上がります。
02
順番に読む理由
健康、仕事、恋愛、記憶へと場面を移しながら、同じ問いが少しずつ別の角度で戻ってきます。
03
最後に残るもの
物語は解決ではなく、記録されにくい感覚、声、身体、ためらいを手元に残すために書かれています。
迷ったら、第一話から順番に。
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