LIFE / 第六話

最適な進路

十三歳の春、彼の将来は十一秒で計算された。

《あなたの可能性を、データと一緒に考えます》

《失敗したとき、もう一度挑戦する方ですか》
《人前で発表することに抵抗がありますか》
《予測できない状況を楽しめますか》
《安定した収入は重要ですか》

《利用可能な情報を統合しています》

《あなたに適合度の高い進路》

「別に」

《航空操縦職について分析しています》

《学力適合:中高》
《空間認知能力:高》
《英語能力:中》
《身体適性:現時点では判定不能》
《教育費負担:高》
《採用競争:高》
《職業機会の地理的偏在:高》
《景気変動影響:中高》
《自動化影響:将来的に不確実》

「うん」

「高専」

「うん」

「うん」

《高等専門学校には、早期から専門教育を受けられること、就職率が高いこと、実践的な技術力を身につけやすいことなどの利点があります》

《「より良い」進路は、何を重視するかによって異なります》

《今回のデータでは、高専ルートの方がリスクは低いと推定されています》

《安定性を最優先する場合、有力な選択肢です》

「はい」

「昔ね」

「別に」

「まあ」

「うん」

「え?」

「まあ」

《変化する可能性があります》

《対象によります》

《英語力、学力、身体条件、進学経路などが変化すれば、推定値も変化します》

《現時点の条件に基づく推定です》

《はい》

《LIFE PATHは人生を確定するものではありません》

《意思決定を支援するためです》

《リスクを可視化することには、選択を支援する目的があります》

《その可能性はあります》

《支援が選択に影響を与えることはあります》

返事。

《予測が行動を変える場合、予測結果そのものが将来に影響します》

「ない」

「うん」

「まだ」

「はい」

「まだ」

「全然」

驚いた。

《承知しました》

《可能です。ただし進路によって必要な準備は異なります》

《学んだことが必ず直接役立つとは限りません》

《やってみなければ、どの経験が後で意味を持つか事前にはわからないことがあります》

滑走路は、まだ選ばれなかった未来のほうへ伸びている。

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