LIFE / 第二話

未経験者

大学を卒業してから、三か月が経っていた。

《応募条件》

《第二新卒可》

《未経験者歓迎》

「うん」

《Projects》

「え?」

「まあ」

「全部」

《何をお手伝いしましょうか》

《どのような目的ですか》

《希望職種を教えてください》

《現在の経験を教えてください》

《現在の採用市場では、実務経験を補完するポートフォリオが有効です》

《実務経験そのものを作ることはできません。しかし、実務に近い課題を設定し、思考プロセスと成果物を提示することは可能です》

《ケーススタディとして明示する場合、一般的なポートフォリオ形式です》

《Z世代の来店頻度を六か月で15%向上させるマーケティング施策を提案してください》

《曜日別来店数とSNSエンゲージメントの相関を確認してください》

《以下のPythonコードを実行してください》

「はい」

「はい」

「はい」

「はい」

「はい」

「はい」

《若年層向けブランドのマーケティング課題を分析してください》

答えた。

「はい」

「いえ」

「はい」

《価格差そのものより、“自分が買う理由”への変換に失敗している可能性》

《有効な仮説です。以下のデータで検証できます》

《マーケティングコンサルタント》

《SNS経由来店率 11%改善》

《ポートフォリオの更新を検出しました》

続いて、

《現在の実務経験に基づき、古いケーススタディを実績へ置き換えることを推奨します》

《虚偽の職務経歴は、採用上の問題となる可能性があります》

《因果関係を確認することはできません》

《その可能性はあります》

《架空のプロジェクト自体は実務経験ではありません》

《経験には、単一の開始点が存在しない場合があります》

笑った。

《ありがとうございます》

《Independent Case Study》

《若手歓迎》

《ポテンシャル重視》

《実務経験一年以上》

「はい」

答えた。

夜の部屋で、まだ実在しない仕事が光る。

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